買ったら数年後に後悔する!?要注意すべき中古住宅の特徴【6選】

中古の戸建て住宅は、新築に比べて値段も安く、上手く物件を選ぶことができれば新築にも劣らず快適な生活を送る事ができます。

しかし、金額や表面上の見た目だけで購入してしまうと、トラブルが起きてしまうような危ない物件もあるのが中古住宅です。

では、どんなトラブルがあるのか、事前に確認してトラブルを防ぐことができるのか、年間数百件にわたる中古住宅の売買を経験してきた筆者がお答えしますので、購入の参考にしてみてください。

立地編

地盤が沈下している、もしくは緩い土地

地盤沈下とは、文字通り地盤が沈んでいる土地の事を指します。


地盤沈下は主に粘土層が厚く軟弱な地盤の地域に起こりますが、すでに沈下が止まっている地盤、将来的に沈下する可能性がある地盤など地域や状態、沈下原因によって異なります。

せっかく購入したのに地盤が沈下してしまうと、普段の生活に支障が出ることはもちろん、最悪のケースでは地盤改良や建て替えが必要になってしまいます。

ポイント

・地名を確認! 沼、水、谷など地名に水を連想される地域は過去に水辺であった土地の可能性が高いです。
・中古住宅の場合、家全体が傾いているか、そして傾きが一定方向か調べましょう。
・地盤調査を入れてもらいましょう。一般住宅の敷地面積で10万円前後が相場でしょう。

過去、現在に近隣トラブルがある物件

「隣人・近隣トラブルがあって自宅を売却したい」というケースは意外に多いです。賃貸の場合は、引っ越すハードルはそこまで高くないでしょう。

しかし、購入となると数年もしくは生涯、同じ近隣住民と過ごさなければいけない可能性が高いです。また、近隣の住民や状況に関して、不動産屋は中々教えてくれないのも現状です。

近隣住民の詳細情報は、問題がない限り説明義務がないため、わざわざ調査することはありません。

なので近隣の方の情報は購入前にしっかりと抑えておきましょう。

ポイント

 ・隣接している住宅の外観を確認する。ゴミや植栽が散乱していないか、自作の塀やフェンス等で囲まれてないかを確認する。 
・昼、夜、平日、休日など時間帯を分けて近くに行って確認してみる。 
・購入する予定ということを軽く伝え実際にチャイムを鳴らして挨拶してみる

道路や水道管が個人所有

道路には大きく公道と私道に分かれており、市や県が所有している『公道』であれば問題はありません。

しかし『私道』は所有者が個人や法人の場合が多く、道路が荒れていたり水道管の本管が老朽化していても、私道所有者以外の人が勝手に道路を直したり水道管本管を修復したりすることはできません。

また、私道の中には通行料を徴収している道路や、通行を許されない場合もあるので、購入前に購入を検討している物件に接している道路がどういう状態なのかをしっかり調べましょう。

ポイント

・袋小路になっている住宅地は接道が私道になっている可能性は高いです。
・道路に雑草が多かったり、割れていたり明らかにメンテナンスがされていない道路は要注意。
・役所にて確認。土木事務所に「認定路線図」というものがあり、路線図を確認すれば道路の種別を調べる事ができます。

建物編

再建築可能ができない物件


再建築不可物件とは?
再建築を禁止された事を言います。建物を取り壊して、更地にしても建て替えが出来ないのです。
それだけではなく、増築が規制されていたり、担保価値が低く住宅ローンを借りる事も困難です。

再建築ができないケースの物件は、
都市計画区域と準都市計画区域で建物を建てる場合、建築基準法で定められた接道義務を満たしてない物件です。

具体的には以下のケースです。

・建物の敷地が建築基準法上の道路と全く接していない
・建物の敷地が建築基準法上の道路と接しているが、接している幅が2m未満である
・建物の敷地が幅員4m未満の道路や、私道とのみ接している

ポイント

 ・役所で確認する。『登記事項証明書、公図、建物図面、地積測量図』を揃え役所に行けば窓口にて再建築が可能かどうか個人でも調べる事ができます。 
・再建築できる土地かどうかを調べる。市街化調整区域や災害危険区域に指定されている地域の場合は接道要件を満たしていても、建物を建築したり建て替えすることはできません。

シロアリ被害がある物件

シロアリ被害は、築年数に応じて増加する傾向にあり、購入を検討している中古住宅シロアリが潜んでいる可能性は一定にあります。

シロアリが発生している場合は、シロアリ駆除業者に依頼すればある程度、問題ない状態になるでしょう。

しかし、気をつけておきたいのは『シロアリが発生しやすい構造になっていないか』『構造上重要な柱に被害が及んでいないか』この点は、駆除だけではどうしようもなく、買った後に多大な費用がかかる可能性があります。

そのため、シロアリの有無を調べるだけではなく、発生原因や頻度まで確認するようにしましょう。

ポイント

・日当たりが十分にあるか、風通しが良いか確認しましょう。シロアリは湿気が多い住宅に好んで発生します。
・クロスにカビが生えていたり、部屋の中がカビ臭くないか確認しましょう。
・風呂場や洗面、和室などの床がギシギシと床なりがしないか確認しましょう。
・売主にシロアリ駆除の履歴を確認しましょう。

傾きや構造上に問題がある

中古住宅の購入の際に必ず確認したいのは傾きです。
中古住宅であれば、木材の変形などにより部分的な傾きは必ず発生し、ほとんどの場合問題ありません。

しかし中には、軽微な傾きであって傾き続けている物件や、購入した後にジャッキアップや地盤改良が必要になり数百万円の費用が発生する物件もあります。

ポイント

・基礎や外壁にヒビ(クラック)が入っていないか確認。周辺の家や道路にも大きなヒビが入っていないか確認。
・事前にリフォーム業者や建築士に調査してもらい傾きを電子整準式レーザーレベルなどの機械を用いて計測してもらいましょう。
・体感で傾きを感じたら、傾きが一定方向なのか、部屋によって傾いている方向が違うのか確認しましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は、稀なケースというよりは、これまで売買をしてきて特に多かったケースをご紹介させて頂きました。

不安を煽るような紹介にはなりましたが、中古住宅には新築とは違う見分け方や注意するポイントがあります。不動産屋からの情報収集だけではなく、物件そのものから得られる情報や第三者からの意見も聞きながら、客観的な判断をすれば問題なく安心して購入ができると思います。

コメント