こんにちは。IKEOJI(イケオジ)です。
家が売れない時、焦りや不安からストレスを感じますよね。本記事では売れない理由や、売るための方法について解説します。
読んでくださっている方の不安が少しでも解消され、1日でも早く売れるよう役立つ内容をお伝えできればと思います。
私は、もともと郊外の中古戸建てをメインに売買をしていました。売れない苦しみ、売れた喜びはもちろん知っていますし、購入理由や、買わない理由を買い手から生で聞いています。
その経験からマインドセットや戦略についてお教えします。
- 中古住宅の売主として500件以上の売買実績
- 個人でも中古住宅売買経験あり
- 1000件以上の中古住宅を調査経験あり
- 趣味はブログでこれまでの経験を発信すること
1年以上売れないことは悪いことじゃない
2022年首都圏の平均販売日数はおよそ3〜4ヶ月です。※厳密にはレインズ登録してからです。
これを早いと捉えるか、遅いと捉えるかは人によってさまざまですが、わたしからすると3ヶ月は早すぎる!と思います。この数字に惑わされないでください。
むしろ、安売りしすぎて損しているんじゃないか??とすら思います。
結論、1年以上売れていない!!といっても悪いことではないんです。もちろん引っ越す予定があったり、いつまでに現金を用意しなければならないという急務がある場合は、焦ってしまうかもしれませんが、そのような理由がない方はじっくり戦略を立てながら一番高値で売ることが望ましいです。
売れない理由を探し始めたら正直キリがありませんが、まずはじめに前提として以下のことを考える必要があります。
安売りしていない証拠
一概に「すぐに売れたら良い」というわけではありません。極端な話をすると相場価格よりも大幅に安く売りに出せば1ヶ月も経たないうちに売れてしまいます。不動産には中古住宅だろうと、相場というものがあり土地にも相場価格があるため、金額次第ではすぐに売れます。
1年以上売れないということは「安売りをしていない」もしくは「相場と拮抗(きっこう)している」と解釈できるのです。いずれの場合も、金額さえ下げてしまえばいずれ売れるので、ある意味「挑戦をしている」という前提は持って良いと思います。
売り方が間違っている
もうひとつのパターンとして売り方が間違っている可能性があります。売れるはずの金額で売っているのに、ぜんぜん認知が広がっていない場合やネット掲載の仕方が悪くて問い合わせが来ない場合があります。
これらは、売主の責任というよりも販売を担当している仲介業者の責任が高いです。仲介業者が手を抜いて募集をサボっているケースであれば、すぐに仲介業者を変えましょう。
売れないストレスを感じたときに確認すべきこと
売れない状態が続くとどうしても不安になってしまったり焦ってしまいます。そういう状態のときこそ冷静になって戦略を立てて売っていくことをオススメします。
なぜなら、売却に焦っている人は買い手にとって交渉しやすく、売り手にとっては損をする可能性が大きく高まるからです。時期がくれば2000万円で売れるはずの物件が、焦って判断したために1500万円の申し込みにOKを出してしまい後から後悔するケースを多く見てきました。
そうならないためにも、事前に準備をしっかりして売りに臨む必要があります。
最悪の場合いくらなら売れるのか確かめる
最悪の場合、いくらならすぐに売れるのか確かめることで気持ちに余裕が出ます。確かめる方法は「買取査業者に査定をしてもらう」という方法です。
仲介業者の査定は”仮説”です。つまり○○万だったら売れるかも?という予想に過ぎないので、買取専門の業者に査定してもらいましょう。買取業者の査定は無料で行えますし、買取業者が出す査定額は業者自身が買い取る値段なので、最悪その業者だったら○○万で買ってくれるという保証のようなものです。
IKEOJIが個人で戸建てを売却するときは、3社に査定額を出してもらいます。
A社:1,000万 B社:1,100万 C社:900万
3社出すことで買取価格相場が見えるので、すぐ売りたい場合は1,000万で売れるのか。
という考えを置いておきます。
注意したい点としては、期日がある点です。おそらく買取業社は「○○日までだったら○○万で買います」と言ってくるでしょうが、3社もとれば相場がわかるので一旦無視しても問題はないです。
いつまでに売りたいのか目標を立て直す
いつまでに売りたいのか目標を改めて立てましょう。半年後なのか1年後なのか期日を明確に決めておくこともストレスを減らす1つの方法です。
期日をもとに戦略を立てていくイメージです。期日に沿って少しずつ値段を下げていく方法です。
期日:半年後までには売り切る
売り出し価格:2,000万円
1ヶ月経過:内装・外観の掃除をする。値引きはしない
2ヶ月経過:1,900万円に販売価格を下げる。
3ヶ月経過:1,800万円に下げる。(申込み時に交渉が入ったら50万まで応じる)
4〜6ヶ月経過:1,700万円に販売価格を下げる。
それでも売れなかったら買取業社Bに1500万で買い取ってもらう(A社:1300万、C社:1400万)
売れない家の特徴
家が売れない理由は小さいものも含めれば無数にあります。なぜなら価値を決めるのは買い手であり市場だからです。いくら良い物件を売っている自身があっても、買い手が魅力を感じなければ価値とはありません。
買い手が感じている価値よりも金額が高い
シンプルにいうと”買い手が感じている価値よりも金額高い”ということに尽きます。
極端な話をすると、どんなにボロボロでも敷地が狭くても、買い手が感じる価値が金額を超えていたら、ソッコーで売れます。
昔、売りに出していた物件は「駐車場1台、郊外、築37年、土地狭い、内装そのまま」という良いとこなしの物件でしたが、600万円で売り出したら1ヶ月で売れました。
今考えると、おそらく1,000万円近くでも売れたと思うので勿体ないことをしたな。。と思います。笑
どんな商品も同じことが言えますが、顧客が感じている価値よりも販売している商品(物件)の価格が高い場合は売れません。逆にいうと買い手が感じる価値よりも販売価格が安い場合は売れます。
家が売れないとき、さまざまな理由を考えてしまいますが、シンプルにいうと価格>価値になっているだけです。
関連記事:郊外の一戸建てが売れない理由。簡単に売却するための方法を解説
買い手が価値にはどんなものがあるでしょうか?
ここでいう価値とは、不動産鑑定士が評価した資産的価値ではなく市場価値です。つまり市場に売り出された時に”買い手が判断する価値”です。
不動産というのは、土地の価値は路線価によって概ね決まっており、建物の価値は法定耐用年数で計算することで、ある程度は割り出すことができます。しかし、本当の価値は売りに出してから市場(顧客)が決めます。
そのため、以下の表のような買い手がどのような要素に価値を感じるのか考えながら、適正な価格で販売する必要があります。
売れない時の売却戦略
これまで解説したマインドセットや事前準備ができたら、いよいよ具体的な戦略に入ります。売却を促進させるための戦略は基本的に、リスクを伴いますので慎重に行う必要があります。
自分の物件や置かれている状況を考えた時に、どの戦略が一番良さそうか判断し実行に移します。
販売価格を50万ずつ下げる
先ほど解説したとおり、少しずつ販売価格を下げることも戦略のひとつです。わたしのオススメとしては50万円ずつ値下げです。
理由は、50万円の下げ幅であれば値下げのインパクトもあり、買い手の目お引くことに繋がり、かつ下げすぎということはないからです。100万円を一気に下げてしまうと、損する可能性が出てくるので、50万円ずつの改定が良いです。
過去に売れない物件を30万円ずつ値下げしていきましたが、値下げしてもあまり目立たず結局ずるずる200万円くらい値下げして売れました。
逆に、2年以上売れなかった物件を100万円値下げしたところ1週間で売れました。
これまでの経験からも30万円以上、100万円以下の値下げが効果的です。
広告を見直す
ポータルサイトに掲載されている内容や、物件チラシで使われている広告が悪く売れない可能性があります。自分の物件をネットで検索してしっかり情報が掲載されているか確認します。
わたしの経験上、以下のような失敗パターンが多いので、自分の掲載内容と照らし合わせながら確認しましょう。
- 敷地内に駐車スペースが2台以上あるのに、外観写真が掲載されていない
- プラスポイントの設備が紹介されていない
- 過去にリフォームしたのに、それが伝わっていない
- 内装の掲載写真が1桁の枚数になっている
- 立地的アピールポイントが書いていない
水回りをリフォームをする
水回りをリフォームすることで売却を早めることができます。主な理由は以下です。
- 中古住宅では使用済みの水回りに嫌悪感を感じるため
- 買い手は水回りの交換を前提で物件を探しているため
- 物件内覧時の印象が格段に上がるため
床やクロスは買い手個人の趣味によっては、むしろマイナスに働く可能性があります。水回りが新品というのは特に女性にとってはかなり好印象で購入意欲が高まるポイントです。
少し前の調査ですが、上の図は中古住宅を購入した方のアンケート調査です。購入後にリフォームを行う方、リフォーム済みの物件を購入した方を合わせると、半数以上を超えています。つまりリフォームが部分的でもすでにされている物件は、それだけで買い手にとっては大きなメリットになるのです。
値引きの幅を用意しておく
値引きの幅はあらかじめ考えておいた方が良いです。よくある”売れるタイミングを逃してしまう売主のパターン”は指値(値下げ交渉)に拒否反応をしてしまうパターンです。50万円の値引き交渉でも、いざ申し込みが入ると勿体なく感じて断ってしまいます。その後、また1年申し込みが入らず。。というパターンは多く見てきました。
そうならないためにも「値引きは○○万まで」と決めておくことで、申し込みが入って値下げ交渉をされたときでも冷静に判断ができます。50万以上なら断る、50万未満なら値下げするという判断を、急な申し込みでも焦らずできれば、売りたいタイミングを逃すことなく売却できます。
まとめ
家が売れないときの不安やストレスを感じている方に向けて、考えるべき戦略や売れない理由について解説しました。長くなったので、おさらいをまとめておきます。
読者の方が少しでも売却への希望を感じて不安が払拭されれば幸いです。
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